国際文化会館(IHJ)は、外務省軍縮不拡散・科学部長(大使)の中村仁威氏を迎え、「先端技術インフラをめぐる構造的依存の生成動態」をテーマにIHJラウンドテーブルを開催しました。
本ラウンドテーブルでは、地経学研究の進展を踏まえ、国家間の「依存」がどのように形成・深化するのかについて、先端技術インフラを中心に議論が行われました。中村氏は、経済的威圧や「武器化された相互依存」を理解する上で、技術インフラの調達や運用を通じて生じる構造的依存に注目する重要性を指摘しました。
発表では、クラウド基盤、原子力発電、大規模言語モデル(LLM)を事例として取り上げ、依存が利用者による自発的な接続から始まり、運用や制度、業務慣行を通じて徐々に固定化・深化していく過程について分析が示されました。また、依存の源泉として、技術的・経済的制約、運用上のロックイン、情報依存、制度的固定化などが紹介されました。
ディスカッションでは、技術の開発・導入に伴うコスト、リスクを完全に排除することの難しさと技術の多様化によるリスク低減の可能性、かつて新興技術であった技術をめぐる歴史的経験から得られる教訓、人材育成の重要性、さらにインフラの脆弱性やリスクを分析するための既存の分析枠組みの応用可能性など、幅広い論点が取り上げられました。













