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福島原発事故独立検証委員会 (民間事故調)とは
「福島原発事故独立検証委員会 (民間事故調)」は、一般財団法人日本再建イニシアティブの最初のプロジェクトでした。2011年9月の発足以来、東京電力・福島第一原子力発電所における事故の原因や被害の状況、事故の直接的な原因だけでなく、その背景や構造的な問題点について、民間の純粋に独立した立場かつ国民の一人という目線で検証して参りました。
検証の目的と理念
委員長メッセージ
2011年3月に起きた福島原発事故は、政府や原子力関連業界そして科学界が直接に関連する重大な問題を我々に提起しています。事故後の数か月の間、連日伝えられるニュースを通して、国民は暴走する原子炉を前に、確かな状況把握も出来ず確かな方策を打ち出せない「当局」や「専門家集団」に対する信頼感を喪失し、不安を募らせました。その中で「なぜ、制御できない技術を取り入れたまま進んできたのか」、「そもそもなぜ我々は何も知らされずに原子力は安全であると信じ込まされてきたのか」…
理事長メッセージ
「福島原発事故独立検証委員会」(Independent Investigation Commission on the Fukushima Daiichi Nuclear Accident)は、このほど私たちが設立した日本再建イニシアティブ財団の最初の、そして最大のプロジェクトです。ご承知のように日本政府は、福島原発事故調査委員会(”事故調”)を発足させておりますが、私どものこの”民間事故調”は、政府とは別の、独立した立場から、事故の原因と事故後の被害の要因の摘出、被害拡大防止の失敗の本質、それら全体の構造的、歴史的背景の分析などに切り込み…
調査研究体制
福島プロジェクトでは、日本を代表する科学者や法律家やエネルギー専門家7名から構成される有識者委員会の指導と監督の下で、約30名の中堅研究者・弁護士・ジャーナリストから成るワーキング・グループ(WG)が調査・分析を行います。関係者への取材、国内外の有識者のヒアリング等を通じて得た情報を元にWGが研究を進め、隔週のWG会合や毎月の有識者会合における議論を通じて、半年間の研究成果を報告書にまとめ上げていきます。

調査・検証報告書
民間事故調は、政府や国会に設置された事故調査委員会とは異なり、既存の組織や枠組みにとらわれない自由な立場を生かして、政治家や官僚など事故対応の当事者を招いてインタビューを行いました。調査の過程でヒアリングをした関係者は、菅直人前首相、枝野幸男経産相(前官房長官)、海江田万里元経産相、細野豪志環境・原発事故担当相、福山哲郎前官房副長官など事故対応時に政務中枢にいた政治家や、班目春樹原子力安全委員長、深野弘行原子力安全・保安院長、近藤駿介原子力委員長ほか、約300人となっています。
報告書は4部構成となっており、事故の原因や被害の拡大をめぐる因果関係を「近因・中間因・遠因」のフレームワークで分析しました。
第一部:事故や被害の経緯
第二部:官邸や現地における事故への対応とその問題点
第三部:規制の甘さの土壌を形作った歴史的・構造的な背景
第四部:国際的な環境や事故対応をめぐる日米関係
特別寄稿:災害弱者・避難民の視点
巻末:近藤駿介原子力委員長作成の「最悪シナリオ」の全文
福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
著者:福島原発事故独立検証委員会
発売日:2012年3月11日
ISBN:978-4-7993-1158-5
有識者委員会
- 委員長:北澤 宏一 (東京都市大学学長)
- 委員:遠藤 哲也 (元国際原子力機関理事会議長)
- 委員:但木 敬一 (弁護士、森・濱田松本法律事務所、元検事総長)
- 委員:野中 郁次郎 (一橋大学名誉教授)
- 委員:藤井 眞理子 (東京大学先端科学技術研究センター教授)
- 委員:山地 憲治 (地球環境産業技術研究機構理事・研究所長)
プロジェクト事務局
- 大塚 隆(客員主任研究員、科学ジャーナリスト)
- 北澤 桂(スタッフディレクター)
関連プロジェクト
吉田調書に見る福島原発危機
東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故から約4年が経とうとする今、日本はどこまで福島の教訓を学べたのか。2014年9月に故吉田昌郎・福島第一原子力発電所前所長のヒアリング調書という新しい情報が公表されたことを契機に、民間事故調(2012年2月に報告書発表)の当時のワーキンググループメンバー有志がこの4年間を振り返りました。
医療機関の危機管理と避難
記憶が風化する前に福島原発危機当時の危機対応の課題を整理し教訓を引き出すため、このプロジェクトでは、福島第一原発から20km-30km圏内の「屋内退避地域」にある6つの病院や薬局、老人施設、行政機関へのヒアリングを通じて、危機時の医療体制や病院そのものの避難について調査しました。
福島原発事故に見る日米同盟連携の教訓
本プロジェクトでは、その経験に加え、日米両政府の関係者らへのインタビュー等に基づき、日米両国がいかに共同連携して危機に立ち向かったかを、詳細に明らかにしています。その上で、この「トモダチ作戦」遂行の過程で浮かび上がった教訓と課題から、我が国のあるべき安全保障・危機管理体制と同盟メカニズムの姿を提言しています。
福島原発事故後10年の検証(第二民間事故調)
2021年3月、我が国は福島第一原発事故発災後10年の節目を迎えました。この10年間で、戦後日本史上空前の危機から私たちは何を教訓として学び、「国のかたち」はいかに変わったでしょうか。2011年の民間事故調の理念を継承し、APIは、2019年6月に「福島原発事故後10年の検証(第二民間事故調)」プロジェクトを立ち上げ、2021年2月に報告書を出版しました。報告書の作成にあたり、東京電力、原子力規制庁、自衛隊、政治家など、当時を知り、現在も問題へ携わっている関係者37名へのヒアリングを行いました。そのヒアリングをもとに8名の専門家が検証・考察を行い、原稿を執筆、報告書を作成しました。専門家の客観的な視点により、福島原発事故から「私たちは何を学んだのか」を検証しています。














